人気の病児保育士になるには?仕事内容や働くメリットからおすすめの民間資格!
仕事を休めない保護者に代わり、病気の子供の面倒を見てもらえる施設としてニーズが高まる病児保育施設。この病児保育施設では、どういった保育が行われているかご存知でしょうか?
病児保育と言っても、普通の保育園と何が違うのか?誰でも働けるのか?必要な資格はあるのか?など、知っている様で知らない事がたくさん。
そこで今回は、病児保育の概要とそこで働く病児保育士の仕事内容やメリットをご紹介!病児保育に興味がある方はもちろん、保育士なら知っておくべき内容ですので要チェックですよ!
記事の目次
病児保育とは?
病児保育とは、子供の発熱や下痢・嘔吐などの体調不良によって集団生活が困難な場合に、仕事を休めない保護者に代わって子供の保育・看護ケアを行う保育スタイルのことです。
なお、病児保育は厚生労働省の「乳幼児健康支援一時預かり事業」として、国の補助金で行われている事業になります。
病児保育を行っている施設は大きく分けて3種類
病児保育施設とひとことで言っても、保護者が子供を施設に連れて行く施設型や、病児保育士が自宅に訪問してくれる訪問型などが存在します。各病児保育施設にはどのような種類があり、どんな特徴があるのか詳しくご紹介します。
病児保育施設型
インフルエンザなどの感染症や病状が重い子供でも受け入れ可能な施設がほとんどで、施設内に医師や看護師が常駐しているため、子供の急な容体悪化にも迅速に対応できることがメリットです。
保育園併設型
保育園併設型では、各施設の規模や保育・看護ケアの内容にはかなりの開きがあることが特徴で、比較的症状が軽い子供や回復期である場合のみ受け入れ可能としている施設がほとんどです。病気の子供がゆったりと休養できる様に、落ち着いた雰囲気の施設が多くみられます。
訪問型
また、そういった精神状態が病気の早期回復にも繋がるというメリットもあります。近年ではベビーシッターサービスの派生形として、多くのNPO法人や民間企業が訪問型の病児保育事業に参入しています。
病児保育士の仕事内容とは?
病児保育施設で働く保育士は病児保育士の他にも、医療保育士や病棟保育士とも呼ばれますが、大枠は同じ職業と考えてもいいでしょう。あくまで、病児保育施設で子供の保育や看護ケアを行うスタッフの総称となっています。
通常の保育施設は年齢によってクラスが分かれていますが、病児保育施設の場合は部屋がたくさんあるわけではなく、基本的には全年齢が同じ部屋で1日を過ごす混合保育になります。
各年齢に応じた保育計画、また運動会や遠足といった年間行事も少なく、子供の体調をしっかりと管理して病気の早期回復のための保育・看護ケアを行います。
病児保育士が子供の医療行為に携わることは基本的にはありませんが、子供の服薬をサポートしたり、治療の不安や恐怖に対するメンタルケアは大切な役割です。その他、医師や看護師と連携して子供をサポートするというとても重要なポジションといえます。
病児保育士として働くメリットとは?
- 給料が高く待遇も良い
- 病院勤務であれば福利厚生が充実している
- 基本的に土日・祝日休みの場合が多く残業も少ない
- 大変なイベント行事がほとんど無い
- 保育計画などの作成が少ないため事務作業の負担が軽い
- 少人数保育のため1人1人としっかり向き合える
- 激しい運動が無いのでゆったりとした保育ができる
- 子供の入れ替わりが多いので環境に変化を求める方には最適
- 通常の保育園では得られない経験が多くスキルアップにつながる
- 子供の身体的・精神的フォローが多いので仕事に充実感がある
病児保育施設は通常の保育園と異なり、1日中ずっと室内で過ごします。ですので「保育士として働きたいけど体力的に厳しい」といった方でも比較的安心して働くことができます。
また、病院や医療機関の中で行われる病児保育施設型であれば、給与相場が高い傾向があり、有給休暇や手当などの福利厚生も充実しています。子供ひとり一人としっかり関われて、残業も少なく給料も高い。病児保育士として働くメリットはたくさんありますね!
病児保育士として働くには?
保育士資格があれば誰でも病児保育士になれる
通常の保育業務に加えて、病気の子供の看護ケアも必要になってくる病児保育士の仕事は、何か特別な資格が必要と思われがち。ですが実際は、保育士資格さえ持っていれば誰でも病児保育士として働くことができます!
病児保育士に求められる人材
病児保育では、子供の容体の変化など、迅速かつ正確な判断と対応が求められます。そのため、病児保育士には高い洞察力と柔軟性、また必要最低限の知識が求められる場合があります。
病児保育は、ちょっとした判断が子供の命にかかわる仕事。そのため、想像以上にピリピリとした職場環境ですので、通常の保育園と同じ感覚で働きたいというのであればおすすめできません。病児保育に対する高い意識が採用選考のカギになるかもしれません。
病児保育士の求人で優遇される3つの民間資格
先ほども説明しましたが、保育士資格を持っていれば病児保育士として働くことは可能です。しかし、子供のちょっとした変化を見逃さず、正しい判断をする為には観察力や対応力以外にも、知識やスキルが必要になります。
そんな病児保育士として働くためのステップアップにつながる民間資格を3つご紹介します。
医療保育専門士
医療保育専門士は日本医療保育学会 が認定する民間資格で、病気の子供の保育や看護ケアをするだけなく、子供ひとり一人の性格やライフスタイルを尊重しながら、病気回復に向けたサポートを行うことを目的に運営されえています。
その他にも、保護者や兄弟の気持ちにも寄り添いながら病気回復までの生活を支え、家庭でどの様なサポートをすれば良いかなどのアドバイスも行うため、様々な年齢層に合わせた対応力も求められる資格です。
医療保育専門士の受験資格
- 日本国の保育士資格を保有すること
- 病院、診療所、病児保育、病後児保育、障がい児支援施設など特定の施設で常勤1年以上、非常勤は年間150日以上2年以上の保育経験を有すること
- 日本医療保育学会会員であり、1年以上の会員歴があること
認定病児保育専門士
認定病児保育専門士は全国病児保育協議会 によって運営されている民間資格。病児保育施設で働く保育士や看護師を対象に、病児保育の専門性を高めることが目的の認定資格です。
また、受験資格でもある病児保育専門士認定講座では、仕事を通じて子育て支援へと派生していくことも期待されており、待機児童が問題となっている昨今に求められている知識やスキルが学べることも特徴です。
認定病児保育専門士の受験資格
- 国病児保育協議会加盟施設に常勤として2年以上勤務しているもの。または、非常勤として2年以上施設に勤務し、週20時間以上の実働を有する者。
- 施設長から(一社)全国病児保育協議会所定の「施設長推薦状」において、推薦を受けることのできる者
- 全国病児保育病児保育協議会が開催する「病児保育専門士認定講座」をすべて受講した者
- その他、施設長が以上の条件と同等に値すると思われるものを推薦し、なおかつ受験資格認定委員会で承認された者
- 保育士、または看護師の資格を有する者
認定病児保育スペシャリスト
認定病児保育スペシャリストは日本病児保育協会 が認定する資格で、病児保育のプロになるための民間資格です
比較的、症状が軽い子供の看護ケア方法や、子供の突発的な体調不良などにもしっかりと対応できるスキルが身に付きますので、病児保育士を目指す方以外にもベビーシッターや子育てママの取得者も多いそうです。
認定病児保育スペシャリストは保育士資格は不問で誰でも受験可能。Web講義を最短1ヵ月で受講した後に、1次試験、24時間の実習、認定試験を経て資格取得となります。
認定病児保育スペシャリストの受験資格
- 高校を卒業している18歳以上
- 資格取得web講座を修了
- 24時間の実習を修了
上記3つの資格を持っていなくても病児保育士として働くことは可能ですが、履歴書に書くことで評価につながる資格です。また、病児保育の現場で働く上で必要とされる知識やスキルが学べるため、実際の業務にも役立つこと間違いなし。
既に保育士として2年以上の実務経験がある方は「医療保育専門士」「認定病児保育専門士」の資格を取得することで、病児保育士への転職が有利になるでしょう。
また、新卒・未経験で病児保育士を目指すなら「認定病児保育スペシャリスト」の取得がおすすめ!きっと採用時に優遇されるはずです。もし余裕があれば、資格取得に挑戦してみるといいかもしれませんね。
病児保育士の求人は応募が殺到するほど人気の求人
いかがでしたか?病児保育士とは、病気の子供が元気になっていく過程をすぐ側で見守り、その感動を保護者とシェアできる素晴らしい仕事です。
また、病院勤務になるため給料が高く、土日休み、さらに福利厚生が充実しているなど、女性にとっても働きやすく魅力的な職場。そのため、ひとたび病児保育士の求人が転職サイトに掲載されると応募が殺到し、あっという間に募集終了になってしまう事も…。
採用側も大人数の募集を避けるために非公開求人として掲載している場合がほとんどですので、転職支援サービスに登録してキャリアコンサルタントから紹介してもらう方法がおすすめです。
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