保育士が紹介予定派遣として働くメリットとデメリットとは?登録型派遣との比較まとめ
保育士派遣には一般的な登録型派遣の他に、紹介予定派遣と呼ばれる雇用形態が存在します。同じ派遣でも、紹介予定派遣はちょっと特殊で、働き方・時給・契約期間に特徴があり、ちゃんと理解しないままの派遣登録はとっても危険!
そこで今回は、紹介予定派遣の特徴、また登録型派遣と比較したメリット・デメリットについてもご紹介します。
どんな人に紹介予定派遣が向いているのか?また、紹介予定派遣で気を付けるポイントは何か?など、様々な視点から紹介予定派遣という働き方について詳しく説明していきます。
記事の目次
紹介予定派遣の仕組みとは?
紹介予定派遣とは、人材紹介を前提とした派遣形態のことです。
登録した派遣社員は、通常通り派遣先の企業で一定期間就労しますが、派遣期間が満期になると派遣先で正社員や契約社員といった直接雇用に切り替わります。
直接雇用は派遣社員と派遣先企業の双方が合意した場合にのみで、派遣社員は派遣先企業の社員として、労働を継続することが可能になります。
紹介予定派遣のメリットとは?
では次に、紹介予定派遣は一般的な登録型派遣と何が違い、どういったメリットがあるのかご紹介します。
職場体験型の転職活動ができる
新卒インターンであれば、実際にその企業で働いてから入社を判断することが可能ですが、中途採用といった転職に関しては難しいですよね。
しかし、紹介予定派遣であれば、派遣として実際に働いてみて、自分に合っている職場なのか確認した上で、内定を受理するかどうかの選択をすることができます。
インターン同様に、直接雇用に切り替わるまでには一定の猶予期間もありますし、気に入らなければ次の派遣先を紹介してもらっても良いでしょう。
紹介予定派遣として働きながら「この職場で本当に長く働いていけるのか?」をじっくりと見極め、失敗しない転職活動に役立てましょう。
入社後のミスマッチが少ない
求人情報や面接のみで就職先を決めてしまうと、どうしても起こりがちな「こんなはずじゃなかった…」という入社後のミスマッチ。せっかく面接をクリアし、大変な想いをして勝ち取った内定なのに、全てが無駄になる瞬間です。
そんな入社後のミスマッチを防ぐため、実際に働きながら保育の現場を体験できる紹介予定派遣は、保育士として初めて働く方にとってもおすすめですよ。
実際の就業時間、残業の有無、労働内容の確認、職場の人間関係などを体感できるので「こんなはずじゃなかった…」といった後悔は減らせるはずです。
仕事探しという苦労を無駄にしたくない、また、長く働ける職場を探している方は、紹介予定派遣を有効活用しましょう。
自分のスキルに見合った給与交渉ができる
就職や転職で最も慎重になるべきことが「給与はいくらか?」という点。
自分の経験やスキルに対して、あまりにも低い給与では内定後のモチベーション維持が難しい。逆に、思っていたよりも給与が高すぎると、それがプレッシャーに感じてしまい、精神的にも体力的にも自分を追い込んで、結果的に体調を崩して辞めるということも…。
しかし、実際の働きを見てもらってから、また、自分の実力を見せつけてから給与が決まる紹介予定派遣なら、実力と額面にギャップが生じる心配ありません。履歴書や面接で能力を判断する一般的な転職にはないメリットと言えるでしょう。
紹介予定派遣から直接雇用に切り替わる際には、派遣会社の担当者と保育園側の人事担当によって、毎月の基本給を決める給与決定が行われます。
給与決定は、保育士としての経験やスキルの他に、実際の働きをもとに精査されますので、給与が安すぎたり、逆に高すぎるといったことは起こりにくいのです。
また、保育士からも給与の希望を伝えることができ、その額面をもとに担当者が給与交渉をしてくれます。ですので「これより低い給与ならキャンセルで」という最低金額を提示しても良いでしょう。
紹介予定派遣のデメリット
残念ながら、紹介予定派遣にはいくつかデメリットも存在します。登録型派遣と比較しながらデメリットを1つずつ解説していきますので「本当に紹介予定派遣を選ぶべきか?」をじっくり検討してください。
登録型派遣より時給は低い
登録型派遣は、派遣先の企業が求める多様なニーズに応えるため、優秀な人材を確保し、早急に派遣する必要があります。また、派遣社員の働きが収益に直結するため、必然的に時給が高く設定されています。
一方、紹介予定派遣の収益ポイントは、派遣会社が企業に人材を紹介し、企業から人材紹介料をもらうこと。そのため、保育士を長期的に派遣することではなく、保育士の人材紹介に重点を置いているため、登録型派遣に比べ時給も低めに設定されています。
派遣期間は最長6ヶ月と短い
紹介予定派遣の派遣期間は最長6ヶ月が目安。短い場合では2~3ヶ月といったケースも珍しくありません。これも、人材紹介が目的となっており、派遣社員と派遣先に早く決断してもらうためでしょう。
そのため、派遣社員は数ヶ月という期間の中で「この職場でやっていけるのか?」を見極めなければなりません。半年あれば十分なのかもしれませんが、登録型派遣のように、1年や2年といった中長期での勤務は難しいことをしっかり理解しておきましょう。
直接雇用は保育園側の納得も必要
保育士側のメリットばかりに注目しがちですが、紹介予定派遣は保育園側が納得しなければ直接雇用につながらないこともデメリットのひとつ。
いくら、楽しく仕事ができ「この保育園でずっと働きたい!」と思っても、子供達になかなか好かれない、職場の同僚と良好な関係が築けない、保育園の方針に適した人材ではないなど、保育施設側が「NO」と言えば、あなたと保育園の関係はそこで終了。紹介予定派遣は不成立となります。
こちらが、就職先・転職先を見極めていると同時に、保育園側も雇う人材を見極めているといった自覚をしっかり持ち、採用面接と同じく適度な自己アピールが求められます。
将来のキャリアプランで働き方を選ぼう
あなたは、ずっと派遣社員として働きたいですか?それとも、チャンスがあれば正社員になりたいと思っていますか?
考え方は人それぞれ。まずは「将来は何をしたいのか?」を明確にし、5年後、10年後のキャリアプランを考えてみて下さい。
その上で、時給が高い登録型派遣なのか、正社員を目指せる紹介予定派遣なのかを決めて、将来の目標のために歩みだすことが正解と言えるでしょう。
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